家庭医、家庭医療学って?
所長 佐々木隆史
医療・科学の進歩に伴い、さまざまな分野にわたって、今まで治療が困難であった病気に対して治療ができるようになっています。その一方で、 専門分化しすぎたため、各領域の知識量が膨大となり、専門分野しか 知らない・専門分野しか診察できない医師がふえているのも事実です。
「人」という存在は、心臓や胃などの各臓器がそれぞれ勝手に働いているのではなく、各臓器が連携して働いています。その連携した働きが乱れた時、いろいろな症状が出てくるのです。また、「人」は単なる細胞の 集まりではありません。「人」それぞれの「こころ」があり、その 「こころ」には、心理的な問題ばかりでなく、「家族」や「仕事」 「地域」など社会的なことも関係してきます。
そこで、各科・各臓器の知識を一定以上持っており、かつ、その「人」 そのものを「こころ」も含めてみていく、「家庭医」という医師の必要性が高まりました。アメリカでも1980年代から
増えており、日本でも、「家庭医」の数が2000年代以降、増え続けています。「あなた」を一番 よく知っている医師です。専門は「あなた」です。「家庭医とは、特定の個人、特定の家族、特定の地域に、継続的にすべてにかかわることである(五十嵐正紘先生)」。
我々は家庭医・家庭医療学を通して、皆様が安心して住み続けられるまちになるように日々邁進します。
家庭医は各科の知識の基礎的なところは持っています。
家庭医はあなたの生物学的な問題だけでなく、その背後に存在するものも治療に取り入れます
☆家庭医をもっとしってもらうには、、。
京都家庭医療学センターホームページ(佐々木が指導医として関わっています)
http://www.kcfm.jp/index.php?topic=family-medicine